ジョージアン様式とは?住宅の特徴を実例とともに解説します
輸入住宅でも見ることが多くなってきた、英国の建築様式。
さまざまな種類の中で今回ご紹介するのは、洗練されたデザインと格調高さが特徴の「ジョージアン様式」という建築様式です。
今回は、ジョージアン様式の特徴を、ロビンスジャパンが手がけた英国ジョージアン様式の家の実例とともにご紹介します。
ジョージアン様式とはどんな住宅?
ジョージアン時代とは、英国で1720年代から1830年代に即位した、国王ジョージ1世から4世までの時代のことです。
この時期に産業革命が起こり、英国には中産階級層が増加。
文化や音楽、絵画などの芸術分野が繁栄し、多くの有名な作家や芸術家が活躍しました。
そして、建築分野で流行したのがジョージアン様式です。
英国内のさまざまな都市に多くのジョージアン様式の建物が建てられ、特徴的な家具が多く製造されたと言われています。
英国で確立したジョージアン様式の建物はやがてアメリカにも伝えられました。
ジョージアン様式の住宅でよく見られる特徴
ジョージアン様式の家には、以下のような特徴があります。
左右対称で均整の取れたデザイン
ジョージアン様式の家は、左右対称(シンメトリー)が特徴です。
直線的なデザインはシンプルで洗練されていて、窓やドアも均整の取れた配置になっています。
基本的に組石造という構造形式から生まれたデザインで、外壁材に使われているのはレンガや石などです。
存在感のある正面玄関
ジョージアン様式の玄関ドアは左右対称で、建物の中央にあり両側には同じサイズの窓が均等に配置されています。
当時のドアは黒や白などモノトーンで塗装されていましたが、現在ジョージアン様式を取り入れた住宅の玄関は、パステルカラーや原色なども使われています。
正面玄関のドアの上部には、自然光を取り入れるための正方形またはアーチ形のファンライトと呼ばれるガラス窓がはめ込まれることもあります。
ダブルハング・ウィンドウ
ジョージアン様式の家の窓は、ダブルハングウィンドウと呼ばれる上げ下げ窓のスタイル。
縦長の6枚から12枚の小さなガラスのサッシで構成されています。
中央にアーチ形の窓を構え、その両サイドに長方形の窓を備えたヴェネチアン・ウィンドウもジョージアン時代に流行しました。
年月を増すごとに味わい深くなるインテリア
ジョージアン様式のインテリアは高級感があり、年数を重ねるごとに味わいが増すのが特徴です。
家具はデザイン性だけではなく機能性にも優れていて、マホガニー、ウォルナット、オークなどの高品質の木材を使用した家具が置かれています。
ジョージアン様式と他の建築様式との違い
ジョージアン様式の後に流行したのが、ヴィクトリアン様式です。
ジョージアン様式が重厚感で調和が取れたデザインに対し、ヴィクトリアン様式は左右非対称で華やかなデザインが特徴です。
ドアを一つ取っても、ジョージアン様式が6枚のパネルで構成されたクラシカルなドアであるのに対し、ヴィクトリアン様式は、ステンドグラスを使い、黒や白以外の鮮やかな色を塗ったドアです。
家具やモールディングも、ジョージアン様式は上品さを前面に出したデザイン。
ヴィクトリアン様式は、凹凸がはっきりとした、凝った装飾が目を引きます。
ジョージアン様式とヴィクトリアン様式は共に人気の英国建築様式です。
2つの建築様式はイギリスの建築を愛する人を魅了する、それぞれ異なる特徴を持っています。
ジョージアン様式の輸入住宅の実例
ここからは、ロビンスジャパンが手がけたジョージアン様式の輸入住宅実例をご紹介します。
実例1.英国で出会ったジョージアン様式の家を別荘に
イギリス旅行の際に出会ったジョージアン様式の家に憧れて、別荘を建てるならジョージアン様式で、とロビンスジャパンへ問い合わせていただいたお施主様の別荘です。
別荘のテーマは「ネオクラシック&ヨーロピアン」。
重厚感のあるレンガ造りと左右対称的な外観は、伝統的なジョージアン様式を踏襲。
インテリアは機能性も考えられ、別荘ということで大胆なカラーのインテリアにも挑戦されました。
広く開放感のある玄関は、シャンデリアを取りつけ、明るさが一層増す仕様に。
玄関のタイルは市松模様を採用し、クラシックな雰囲気に仕上げています。
階段の手すりには、優雅な渦巻状のデザインを取り入れました。
LDKのダイニングには、大人数で食事を楽しめるダイニングテーブルを配置。
落ち着いた色合いのテーブルとチェアは、ジョージアン様式らしい重厚感のあるデザインです。
お施主様の別荘は、ジョージアン様式の特徴のひとつである上げ下げ窓(ダブルハング・ウィンドウ)を1階・2階に規則的に配置。
1階のLDKにある窓から、周辺の木々の季節による移ろいを楽しみながら過ごせます。
リビングの窓の前にもソファを置き、食事後のくつろぐスペースとして利用できます。
お施主様のご意向で、家族が増えても楽しめるスペースにと、キッチンも含めゆとりあるLDKへと仕上げました。
実例2.シンメトリースタイルにこだわった美しい外観のジョージアン様式の家
次にご紹介するのは、シンメトリースタイルの英国風外観を実現したお施主様の家です。
レンガタイルを採用した、美しい外観が目を引きます。
玄関を入ると目に入るのが、2階へ続く階段と高い吹き抜け。
天井近くには窓があり、外からの光が振り注ぎます。
玄関・階段・吹き抜けが一体感があり、「家に帰るのが楽しみ」とお施主様も感激される仕上がりとなりました。
LDKに置かれている家具類も、シックな色合いで統一されています。
ダブルハング・ウィンドウを採用しているところも、伝統的なジョージアン様式の建築物の雰囲気そのもので素敵です。
実例3.ジョージアン様式とアメリカンカルチャーが融合した家
英国生まれのジョージアン様式の建物は、アメリカでも人気となりました。
最後にご紹介するのは、アメリカンカルチャーが好きなお施主様のお家です。
建物の外観は、ニューヨークスタイルのアパートメントをイメージ。
玄関を中央にした左右対称のデザインは、お施主様の「アメリカらしいジョージアンスタイル」のこだわりが反映されたものとなりました。
お家の間取りは、玄関を挟んでダイニングキッチンとリビングを分けて設計しました。
リビングのインテリアはニューヨークに住む人のSNSを参考にして、シンプルでクールな雰囲気に仕上げました。
生活感をあえて隠したいというお施主様の意向が反映されています。
シンプルにおさえておくことで、これからどのようなインテリアにしようか、コーディネートのイメージが膨らみます。
まとめ
ジョージアン様式の住宅は左右対称を基本としていて、洗練された優美で繊細なデザインが特徴です。
端正な顔立ちの外観と重厚感のあるインテリアは、シンプルで伝統的な輸入住宅を作りたいと考えている方から注目されています。
ロビンスジャパンでは輸入住宅を多数取り扱っております。
英国ジョージアン様式の家の事例もホームページでご紹介しておりますので、ぜひ家づくりのご参考にご覧ください。