輸入住宅のデザイン

クイーン・アン様式とは?住宅の特徴を実例とともに解説します

クイーン・アン様式とは?住宅の特徴を実例とともに解説します

日本で輸入住宅として人気の高いイギリスの建築様式。
時代ごとにジョージアン様式・ヴィクトリアン様式などさまざまなスタイルがありますが、そのなかでも古典的で優美な意匠が特徴的なのが「クイーン・アン様式」です。

クイーン・アン様式とはどんな住宅?

英国の建築物は、欧米の他国と比べてアットホームな居心地のよさがあるのが特徴です。
こぢんまりとしたサイズ感で、豪華すぎたり派手すぎたりすることもなく、それでいてほどよく華やかで日本人の暮らしにも馴染みやすいスタイルといえるでしょう。

英国の〇〇様式という名称は、その時代の君主の名前からきています。
「クイーン・アン様式」は、18世紀前期のアン女王の時代に生まれた建築物や家具のスタイルです。

その前に流行した「エリザベス様式」では豪華絢爛なデザインが最優先でしたが、「クイーン・アン様式」は機能性と美しさのバランス感を重視。
美しい曲線が描かれていたり、お城のような八角形の塔屋があったりと、古典的で優美なデザインが特徴です。

アン女王の在位は短かったのですが、クイーン・アン様式はイギリスだけにとどまらずアメリカにも伝わり、長く愛されました。
19世紀後半のアメリカでは、ヴィクトリアンスタイルの一つとしてリバイバルが起こり大人気に。
その後もアメリカではイギリスの基本的なスタイルを踏襲しながらも、華やかさを増しながら発展してきました。

クイーン・アン様式の住宅でよく見られる特徴

クイーン・アン様式の住宅では、外観やインテリアに次のような特徴が見られます。

塔屋とカバードポーチのある左右非対称な外観

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クイーン・アン様式の住宅で特徴的なのが、左右非対称(アシンメトリー)な外観です。
これは同じく英国で流行した、左右対称の「ジョージアン様式」と比べると違いがよく分かります。

そしてクイーン・アン様式の外観で一番に目を惹くのが、お城のような八角形の「塔屋」です。
街のランドマークにもなるようなデザインで、建物の表情に変化を与えてくれます。

屋根の形状は、4方に傾斜する「寄棟」などがよく採用されます。
玄関ポーチから続く屋根付きの「カバードポーチ」が作られることも多く、お子様の遊び場にしたりティータイムを楽しんだりと心地いい空間になるでしょう。
窓の周りには額縁がつけられ、とても華やかです。

ダブルハング・ウィンドウで欧米らしい住まいに

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塔屋の中も、このような多角形の空間になります。
四角形の部屋とは違って変化がつくので、窓の外を見ながら料理ができるキッチンや、光がたっぷりと入ってくる気持ちのいいリビングダイニングなど、とっておきの空間として活用するとよいでしょう。

クイーン・アン様式の住宅の窓は、ダブルハング・ウィンドウ(上げ下げ窓)がよく採用されます。
日本でよく使われる引き違い窓は左右にスライドしますが、ダブルハング・ウィンドウは上下にスライドするタイプです。
欧米らしい雰囲気を演出するためには欠かせない窓といえます。

モールディングやメダリオンで室内を優美に演出

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そして英国建築をはじめとする輸入住宅で重要なのが、室内の美しい装飾材です。
天井廻り縁や壁面などに貼られるモールディングは、部屋全体をエレガントに彩ってくれます。
木製や石膏を使った本格的なもののほか、軽量のポリウレタン製も手軽でよいでしょう。

また天井の照明の根元に設置されるのが、円形のメダリオンという装飾材。
下から見上げたときにさりげない華やかさを演出してくれます。

壁面や天井面はクロス仕上げでもよいですが、より輸入住宅らしさを出すならドライウォール仕上げもおすすめです。
アメリカでよく使われる工法で、石膏ボードの継ぎ目をパテで埋めて、上から塗装で仕上げます。
壁のアールを美しく仕上げることができ、DIYで再塗装して手軽に模様変えできるのもメリットです。

クイーン・アン様式の輸入住宅の実例

ここからはロビンスジャパンが手がけた、クイーン・アン様式の輸入住宅の実例をご紹介します。

実例1|憧れのクイーン・アン様式の外観を実現

那須に別荘の新築を考えていたお施主様。
インターネットでロビンスジャパンのクイーン・アン様式の企画プランを見つけて、問い合わせていただいたそうです。

クイーン・アン様式とは?住宅の特徴を実例とともに解説します

外観デザインは、お施主様がもともと夢に描いていたものを再現。
クイーン・アン様式らしい左右非対称のデザインで、可愛らしい塔屋やカバードポーチも採用しました。
木立に囲まれた深緑の屋根の住まいは、まるで英国の郊外に建つマナーハウスのようで素敵です。

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多角形の塔屋の中は、さまざまな方向に窓をつくることができ、明るい空間になります。
リビングの中心には、英国の住まいの象徴的なアイテムである暖炉も設置しました。

実例2|広さや装飾にこだわったクイーン・アン様式の家

次にご紹介するのは、千葉県に建てられたクイーン・アン様式の建築実例です。
八角形の塔屋とカバードポーチをつくり、屋根や外壁は伝統的なカラーで落ち着いた雰囲気にまとめました。

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1階はパーティーで人が集まれるよう、6人用のダイニングテーブルや家族用・来客用のソファセットまである広々としたLDK。
複数の種類のモールディングを組み合わせ、天井にはモールディングを使った間接照明も設置しました。

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木製のどっしりとした階段も、お施様のこだわりポイントの一つ。
L.J.スミスのアイアンバラスターや踏み板を選び、手すりの一番下にはボリュートという曲線デザインも採用しています。

まとめ

八角形の塔屋やカバードポーチがあり、複雑な構造をしているクイーン・アン様式の住宅。
他の輸入住宅と同様に、モールディングや窓の額縁などの装飾材も多く、比較的建築コストもかさみやすいスタイルです。
そんなクイーン・アン様式の輸入住宅を、比較的手の届きやすい価格でご提供しているのが私たちロビンスジャパン。
クイーン・アン様式らしさをふんだんに盛り込んだ企画プランをご用意しており、ご希望に合わせてアレンジしていくことでよりこだわりの住まいを作り上げることも可能です。

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