シンメトリーな建築デザインの取り入れ方は?美しい輸入住宅5選
海外のような住まいを叶えたい。
そんな方におすすめなのが「シンメトリー=左右対称」を意識した建築デザインやインテリアです。
例としてイメージしやすいのが、ホテルの寝室のレイアウト。
二組のサイドテーブルとルームランプを用意し、ベッドの両脇に左右対称に設置されているのをよく目にするのではないでしょうか。
真ん中を軸として、左右鏡合わせのようにレイアウトすることで「格式高さ・安心感・落ち着き」などの印象を与えられるのです。
なぜシンメトリーなデザインで海外のような雰囲気がでるのかというと、日本では「アシンメトリー=左右非対称」の建築物が多く見られるからです。
例えば左に床の間、右に襖仕立ての物入れがあるような昔ながらの和室は、まさにアシンメトリーのレイアウト。
日本にも富士山のようなシンメトリーに美しさを感じる価値観はありますが、少しアンバランスな自然の造形美を楽しむ傾向があるようです。
一方、西洋では「ベルサイユ宮殿」に代表されるように、シンメトリーな建築物が多く見られます。
古くから調和がとれたものを美しいとする価値観があり、シンメトリーなデザインによって迫力をもたせ人々に権威性を示すような意味もあったようです。
ではどのような方法で、住まいにシンメトリーなデザインを取り入れればよいのでしょうか。
今回はロビンスジャパンの施工事例のなかから、美しいシンメトリーデザインを取り入れた輸入住宅を5つご紹介するので、参考にされてください。
■フレンチシックなシンメトリーのお家
「モダンフレンチ、中でもパリのアパルトマン風の家に憧れていた」と語るお施主様。
フランスといえばヴェルサイユ宮殿やシャンボール城など、シンメトリー美を追求した建築物が多い国です。
住まいの外観は、窓を左右対称に配置したシンメトリーなデザイン。
ハーフラウンドの窓やモールディングを取り入れることで、華やかで気品ある住まいが完成しました。
ここが日本であることを一瞬忘れてしまうような、本格派の輸入住宅です。
リビングのシンメトリーなレイアウトにも注目です。
テレビを置く造り付けのシェルフを中心に、左右の窓を対称的に配置しました。
リビングテーブルやソファーを中心に置くことで、シンメトリーなレイアウトが強調されています。
■ヨーロッパの絢爛たる美術館を思わせるシンメトリーの住宅
続いてご紹介するのは、白を基調とした3階建てのシンメトリーデザインの住宅。
ヨーロッパの美術館をイメージして設計しました。
3階建てにしたのは、理想の外観デザインを実現するため。
バラのレリーフは手塗り左官の工芸細工にするなど、お施主様のこだわりやセンスが光ります。
玄関から入ると目に飛び込んでくるのは、シンメトリーデザインのホール。
フランスのアンティーク調シャンデリアを中心に、照明やドライフラワーを左右対称に配置しました。
大理石調の床も高級感があり、まるで美術館に足を踏み入れたかのような気分になります。
■シンメトリーのお手本のようなエレガントなお家
「海外留学の際に体験した間取りやインテリアを実現したかった」と語るお施主様。
外観はエントランスを中心としたシンメトリースタイル。
レンガのデザインに、華やかなモールディングを組み合わせました。
室内にも豪華なモールティングやシャンデリアをふんだんに取り入れています。
リビングからダイニングへつながる開口部のまわりは、モールディングでシンメトリーな額縁のように囲いました。
そこを絵画のように切り取ると、ダイニングテーブルや窓もまた左右対称に配置されています。
■大自然に似合うシンメトリーな平屋
こちらの事例も、フレンチテイストの住まい。
パリの邸宅のようなイメージとはまた違った、南フランスを彷彿とさせる温かみがあって可愛らしいデザインです。
千葉にある300坪の雑木林を購入し、大自然のなかに馴染むような住まいを新築。
外観は左右対称の平屋で、重心が低くどっしりとした雰囲気になりました。
鮮やかな色使いや瓦屋根もポイントです。
左右が同じ角度で傾斜している屋根デザインを室内にも取り入れて、リビングは左右対称の勾配天井に。
壁の中心にハーフラウンドの窓を設け、その下には2つの掃き出し窓をシンメトリーに並べています。
高い位置の窓から自然光が差し込む、心地よい空間になりました。
■ジョージアン様式のシンメトリーな邸宅
シンメトリーなデザインを取り入れるのは、フランス風の建物だけではありません。
例えば18世紀頃にイギリスで発達し、アメリカでも人気を集めたジョージアン様式でも、シンメトリーが基本。
レンガや石造りのどっしりとした建物に、装飾的な窓などがついているのも特徴です。
こちらの事例はジョージアン様式の邸宅を意識した、シンメトリーな洋館です。
総二階でレンガ造りの堅牢なイメージ。
そして正面上部に設けられた三角形の「ペディメント」などのクラシックな装飾も特徴的です。
キッチンの真ん中に開口部をつくり、左右対称に吊り戸棚を設置。
中央からのぞくダイニングも、テーブルや窓がシンメトリーに配置されています。
日本の一般住宅ではなかなか見られないレイアウトや色使いで、輸入住宅らしい住まいになりました。
輸入住宅を扱うロビンスジャパンは、これまで数多くのシンメトリーデザインの住宅を手掛けてきました。
今回ご紹介できたのはほんの一部です。
ここではご紹介しきれなかった、英国風やアメリカン風の住宅などが多数ありますので、ぜひ建築実例をご覧ください。